Record・Products
Records and Products

Artists with whom we share a connection—and galleries both at home and abroad—come together to create moments of coffee and sweets. We also host an exhibition of artists here at Kurohime. Experience the ambiance of those moments, the people you can only meet in that place, the fleeting instants as time shifts, the utensils crafted for coffee and sweets, and the display arrangements. We present these records.

Records and Products

Coffee Shimeno

Coffee Shimeno

じいちゃんと煙草 僕のじいちゃんは長崎県の対馬というところに暮らし漁師をしていた。 ほとんど島から出たこともないじいちゃんはその地域で一番古い船に乗り雨の日も風の日もなんなら台風の日も一人海に出ていた。 決まって相棒は煙草で思い出すその姿のほとんどは煙草を咥えているじいちゃんの姿。朝、海から帰ってくるじいちゃんを迎えに港へ。その日釣ってきた魚たちを見るのが何よりも楽しみだった。 普段はほんとうに優しく穏やかなじいちゃん。怒られた記憶もほとんどないが漁の時はうってかわって厳しい男の顔に。ただその姿はいつも愉しそうだった。 小学生、中学生、高校生と毎年夏休みは対馬で過ごすのが常だったが大学生になり故郷を離れるとその回数は少しづつ減っていた。 ただたまに電話で話すじいちゃんの声はいつも元気で優しくてそんな時もたぶん片手にはいつも煙草があった。 僕が就活のときじいちゃんが肺癌で倒れた。それから亡くなってしまうまで時間はそれほどに残されてなく亡くなったその時も、お葬式にも東京での面接が被ってしまい立ち会う事が叶わなかった。 看取った母の話に聞くと亡くなる最後の最後まで漁に出たがり煙草も恋しがっていたらしい。 じいちゃんにとって漁師とは側からみれば「仕事」ではあるがじいちゃんの中でのそれは仕事なんて言葉では収まらないもっと別のところにあった様に思う。暮らし、はたまた人生そのもの。全てが繋がった切り離すことのものとして存在していた。 僕自身にとって「珈琲」というものがじいちゃんにとっての「漁師」と同じものになれるかはまだ分からないし、それは当人が亡くなった後に周りの親しい人たちが感じることであるのかもしれない。ただその姿に、暮らしに人生に少しでも重なることが出来たらなとそう思う。 就活が終わり船に乗り対馬へ。じいちゃんのお墓に向かう道中、人生で初めての煙草を買って墓石の前で咳き込みながらなんとか一本火をつけてお供えをした。その時にようやくお別れできたんだと思う。 その時に就職した会社も今では辞めてしまって暮らす場所も都心を離れた。 その時には想像もしてなかったけれど結婚もしていまは遠い長野の地で二人暮らしている。 自分たちの暮らしを少しでも自分たちの手で。 春には土を耕し種を植え、山に入り木を切り出し、実りの秋に収穫し、薪ストーブの火をそっと灯す。 ここ黒姫での暮らし。 僕はいま32歳、じいちゃんが生きた人生でいったらまだ1/3。その姿に少しは近づけていけるだろうか。 あの日愉しそうだった笑顔。そんな姿で暮らしを紡いでいけたら。   …   『Grandpa and Cigarettes』 My grandpa lived on Tsushima Island...

Akari Karugane  solo exhibition

Akari Karugane solo exhibition

故金あかり  - 個展 ○ △ □ - 珈琲 占野として僕らの暮らすこの北信州は信濃町、黒姫の地に於いて「個展」を行うことは初めての試み、故金さんとは約1年前くらいからお互いの場を行き来して対話を重ねてその形を探ってきました。 毎度決まった形にはめ込むのではなく色濃く移りゆく四季の中、その一瞬一瞬で変わる自然の中に作品を落とす。自然界にはあまり存在しない○△□と日常(自然)との心地の良い違和感。 色で溢れる彼女の作品は自然との色と混ざり合うこともなく、しかし埋もれることもなくそこに存在してくれていました。 その日の光、風、雨、、 呼応する様に故金さんの色にまた新たな表情が重なった気がします。 今回の挑戦を彼女と共にできて良かった。 … As Coffee Shimeno, this is our first attempt to hold a solo exhibition in the northern...

Coffee no Seki at Suzuki Shoten Beijing with Ren Nakane

Coffee no Seki at Suzuki Shoten Beijing with Re...

珈琲 ノ 席   於 : 鈴木商店 共 : 中根 嶺    鈴木商店のネイネイさんジュディさん、れんさんに、はなこさん。そしてスタッフの皆んな。温かいサポートを受けながら中国のお客様と一緒に一つの時間をつくることができました。   甘味担当の手から、にとっては大きな挑戦になりました。日本で甘味を仕込んでいけない為に現地の市場に出向いて北京の旬の食材を調達、現地で調理。 現地では甘味としては食べることがない食材なども一皿へと昇華して皆さんに大変満足していただけました。   また印象深かったのは居合わせたお客様同士がすぐに仲良くなって珈琲や甘味についてお互いの意見を交わすこと。日本とはまた違った時間が流れて学ぶこと、得ることが多かったです。   …   Coffee no Seki    Location: Suzuki Shoten Co-hosted by: Ren Nakane...

Coffee no Seki at Xitan Hotel Beijing

Coffee no Seki at Xitan Hotel Beijing

珈琲 ノ 席 於 : 悉曇ホテル   中国は北京、悉曇ホテルにて珈琲 ノ 席 ホテル内の様々な場所にて、また山に出向いて珈琲を淹れさせていただきました。   期間中は日本の華道家、上野雄次ともご一緒させていただき彼の花いけの花を探す道程から共にさせていただきました。   また記録映像チームとしてスペインからフィルムチーム、日本から写真家も駆けつけ皆で一週間ほどを共にして濃い時間を過ごさせていただきました。   …   Coffee no Seki  Location: Siddham Hotel    Coffee Gathering at Siddham Hotel,...

Coffee no Seki with Akari Karugane

Coffee no Seki with Akari Karugane

珈琲 ノ 席 共 : 故金あかり 普段の珈琲 ノ 席ではさまざまな作家の作品、古物、あるいは自然物で場を構成するが、この度の珈琲 ノ 席ではその設えほとんどを彼女の作品で構成させていただきました。 お互いの暮らしの場所を行き来してその形を探り、湯沸かし、炉、アルコールランプなどこの4日間の為に作陶してくださいました。   また甘味担当の手から、は故金あかりのお皿に広がるキャンバスにこの地の食材の色を重ねました。 彼女の作品が点在する珈室はまるで銀河でさまざまな惑星が浮かんでいる様に感じました。 さまざまな珈琲の為の作品が登場するたびに皆さんとても喜んでいただき、実際にその場で自身で使ってみて自身の暮らしと重ね合わせてお迎えしてくださる方が多くとても嬉しかったです。 皆さんのもとでどうぞ末永く時が流れます様に。   … Coffee no Seki Co-curator: Akari Karugane  While our usual Coffee No Seki...

Daily Roaster

Daily Roaster

目の前には田んぼ、その先には黒姫山、妙高山を望む、ちいさなちいさな焙煎小屋にて日々焙煎をしています。春には桜の木に囲まれ。夏には心地よい風が吹き抜け。秋には稲穂が揺れ。冬には真っ白な世界をキツネが歩いていく。大自然に囲まれたこの地の新鮮で透き通った空気と共に火と水と、共鳴しあった「珈琲豆」。この地からあなたの暮らしの中へ、、 「焙煎とは火と空気の混ざり合い。」標高700メートル、森に囲まれたこの地の美しく綺麗で澄んだ空気は珈琲をより深く、優しくしてくれている気がします。   …   Before us lie rice fields, beyond them the views of Mount Kurohime and Mount Myōkō. In our tiny, tiny roasting hut, we roast beans day...

Coffee no Seki at tonoto with Ryohei Yamamoto

Coffee no Seki at tonoto with Ryohei Yamamoto

京都、なつの入り口、小さな部屋にて 共 : 山本亮平 於 : tonoto    珈琲 占野として活動してまだ数ヶ月、tonoto の武さんに声をかけていただき、陶芸家の山本亮平さんとご一緒させていただきました。   珈琲 占野としての珈琲の形を探していた頃、 いまの珈琲 ノ 席を形作る上で大切な時間を過ごさせていただきました。   ※はじめて撮影から編集まで自身で映像にしてみました。   …   Kyoto, at the entrance to summer, in a...

Coffee no Seki at Utsukushiki with Ryuta Fukumura

Coffee no Seki at Utsukushiki with Ryuta Fukumura

はじまりのとき         Your browser does not support our video.